令和2年第2回定例会 :本会議 一般質問(録画中継と議事録抜粋)
令和2年第2回定例会
6月22日
本会議 一般質問
*新しい時代における学校教育のあり方について
・新型コロナウイルスと共存する社会における武蔵野市らしい教育について
録画中継 | 武蔵野市議会 インターネット議会中継 (jfit.co.jp)
*武蔵野市議会HP議事録より抜粋
◯6 番(宮代一利君) まず冒頭に、新型コロナウイルスとの闘いにおいて、理事者、職員の皆様には大変御尽力いただき、心より感謝の気持ちを表明したいと思います。ありがとうございます。
早速質問に入ります。もうこの流れの中で、通告を出してから20日以上時間も経過していますし、常任委員会もあって、そして今日、私の前に5人質問があってということで、重複しているところは割愛させていただきますので、通告書の番号が飛び飛びになりますが、御容赦いただきたいと思います。
まず1番で、新型コロナウイルスを完全に抑え込むことができたと認識していますか、第2波、第3波の可能性もあるというふうに考えますかというふうに質問形式になっておりますが、もう今やこれは共通の認識になっているというふうに考えています。その中で、2)になりますけれども、学校を再開するとクラスターになるリスクがあるのではないかというふうに、今でもやはり不安に感じている御家族の方もいる状況ですが、学校再開に際し、市としてはどのような判断を下したのか、ここでぜひ御説明をいただきたいというふうに思っております。
さらに、そのことに関連して、対策本部会議の中に専門家会議がありますが、先ほど少し前のところで質疑がありましたが、この会議の目的について再度伺いたいと思います。市民の方から御指摘をいただいていて、一つの例なのですけど、日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会というところが、小児の新規コロナウイルス感染症に関する医学的知見の現状という見解書を公表しています。専門的な内容ばかりなので、この場では詳細の細かい内容については議論は避けるべきだと考えておりますが、その中の一文で、教育・保育・療育・医療福祉施設等の閉鎖が子どもの心身を脅かしているという記述がございます。こういった意見も判断の中には取り入れていたのかどうか、そういったことについての御見解を伺いたいと思います。
そして、1つ飛んで5番に参りますが、5月14日の文教委員会行政報告において、市立小・中学校臨時休業中のICTを活用した家庭学習の支援についてが示されました。臨時会の質疑で、アンケートのやり方について、個人情報管理の観点で手続の問題があり、スピードを優先したことを伺いました。市内では490台のタブレットの貸与が必要であるとの数値が独り歩きしているというか、ずっとこの490という数字が取り扱われているわけですが、この490という数字が今でも490なのか。要するに、あの時点で一方向的なアンケートしか取れなくて、答えられる人が答えて、答えた人だけが490でしたという数字をつかんで、そこで多分この数字はフィックスされているはずなのですが、その後、この数字はどういうふうに検証されて、今後も490という数字の中で対応していけばいいのかということについて伺いたいと思います。
それから7番目になりますが、休業期間が長期化してきたため、児童生徒の生活リズムを整えたり、学習意欲を喚起したりする必要性が高まってきたと、その行政報告の中に記載がありますが、学校の再開までの期間の家庭学習の実態をどのように把握をしていますか。どういう情報を得て、どういうふうな把握をしていて、その今の状況の評価はどうなっているのかということを伺いたいと思います。
質問の1の2です。オンライン学習について。松下市長宛てに、武蔵野市オンライン学習に関するアンケートという結果がオンラインで提出されたことがNHKに取り上げられていました。市長はこのアンケートの結果についてどのように評価しているかを伺いたいと思います。先ほど山本あつし議員のところで、オンライン学習、オンラインというのは何なのという話をもう少しきちんと定義してくださいということで、教育長からお話をいただいていますが、あのときのアンケートの結果を市長が受け取った段階で、ややずれていたなというふうな印象を持っていて、そのずれが、1つはオンライン学習というのは何なのですかということの言わば言葉の定義というか、概念の定義がずれていたような気がするので、そのことについてここで明らかにしていただきたいというふうに考えております。
それから、少し飛んで5)になりますが、このアンケートには自由記載が多く寄せられており、その一部が報告されてきていました。オンライン学習の捉え方は様々である実態が見えて取れます。その中で、双方向のアプリケーションの活用に期待している意見も多く見られました。双方向のアプリケーションの活用について、どのような評価をしているかを伺います。
質問の1の3、学校の在り方について伺います。1)第六期長期計画において強調している生きる力を育む教育について、学校で学ぶべきことは何であるか。知識を身につける、体力を増進する、人間関係を学ぶなど様々な項目が考えられますが、新しい時代における、言わばウィズ・コロナ時代における学校の在り方をどう考えているのかを伺います。
2番目、市内の中学校では、2週間の分散登校を経て、6月15日から一斉登校となりました。この日から、早速部活動も再開していただいており、迅速な対応をしていただいたということで、大変評価しております。中学生たちは大変喜んでおりました。この部活ですけれども、生きる力を育むためには、知識の習得のみが最優先ではなく、体力の増進、人間関係を学ぶことも同時に重要と考えますが、見解を伺います。
3番目です。臨時会の質疑の中で、教育部長より、部活動も再開されていないのに学校施設を開放することはできないとの御答弁がございました。青少年育成団体による活動は、青少年健全育成に多大な貢献をしてきたと考えております。現在、部活動が再開しております。学校施設はいつから解放していただけるのでしょうか。時期を明確にしていただきたいと思います。
4番目です。東京都が示したロードマップにおいて、学校での対面指導と家庭でのオンライン学習等を組み合わせたハイブリッド方式による学びの確保という記載がございます。武蔵野市ではこの考え方を取り入れていく方針かどうかを伺います。今回、学校は3密でリスクが高いと判断し休校に入ったのであれば、今後、感染症と共存する社会を前提とするならば、学校を元の状態に戻すという判断は間違っているのではないかとの不安の声が聞かれます。市としての御見解を伺います。
5番目です。コロナ対策に限らず、今後は災害等への対応も検討する必要があり、また、不登校児童への有効な教育の提供も大切な課題と考えられます。オンライン学習は、これらの課題に対し有効な手段の一つと思われますが、どう評価しているのかを伺います。
6番目です。オンライン学習は、リモートによる家庭学習の手段としてだけではなく、学校における授業でも活用することができると考えられます。六長に記載されているICT機器の活用拡大とは何を指しているのかを伺います。このICT機器の活用拡大には、オンライン学習という概念が含まれているのかどうかについても伺います。
以上、壇上からの質問です。よろしくお願いいたします。
127◯市 長(松下玲子君) 宮代一利議員の一般質問にお答えをいたします。私からは1点、オンライン学習に関するアンケートを受け取った際のオンライン学習の言葉の定義についての御質問です。その時点でも私は──アンケートはあくまで市内の保護者の方たちが作成をして取ったものですので、それをお渡ししたいとのことでしたので、オンライン上で受け取りました。その中でも、私自身、オンライン学習という言葉の定義が曖昧であることが、双方向なのか、録画式のものなのか、またはオンラインを用いたプリントというか課題の配布なのか、そこがはっきりと今定まった定義がないですねということは、確かに私からもお話をしております。その上で、あくまで市としては、ICTを活用した学習支援ということの位置づけで取り組もうとしていることを御説明した次第でございます。なので、オンライン学習といっても、アンケートにお答えになる方も、そのアンケートの中にも定義が定まっていないというか、それぞれ受け取る側に認識の違いがあるというのは見受けられたかなというふうに私は認識をしております。
他の質問については、教育長からお答えをいたします。
128◯教育長(竹内道則君) 私からはまず始めに、学校再開についての御質問にお答えいたします。
宮代議員が御紹介いただいた日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会のペーパーについても拝見はしておりますが、それも含めて、武蔵野市、本市の学校再開につきましては、国の緊急事態宣言が解除され、都立学校の段階的な再開の考え方、近隣市の学校の再開状況、武蔵野市の感染状況がこの近隣に比べると低いという状況も踏まえ、判断をしてまいりました。学校再開に当たっては、3つの密を避ける、マスクの着用及び手洗いの徹底など基本的な感染症対策を継続する新しい生活様式を導入し、感染及びその拡大のリスクを可能な限り低減しつつ、教育活動を継続し、子どもの健やかな学びを保障していくことが必要だと考えております。今後、もし市立小・中学校において感染者等が確認された場合には、迅速かつ的確に対処をしてまいりたいと思います。
次に、各家庭におけるICT環境についての御質問ですが、議会で報告させていただいたタブレットパソコン等の貸与が必要な490の御家庭についてですが、学校緊急メールで行ったICT環境調査をさらに聞き取り、精査したところ、今回の家庭学習の支援内容となる配信動画を自宅で視聴するためのパソコン、タブレットやスマートフォン等のICT機器がない家庭が224軒、自宅学習で使用できるインターネット環境がない御家庭が──Wi-Fiなどの対応です──144軒という結果となりました。当初の490の御家庭より減ったということです。学校緊急メールに登録していない御家庭についても、学校を通じて同様の対応をしております。その中に含まれているということでございます。
続いて、タブレットパソコンの貸与状況ですが、希望している家庭224軒については、既に配布済みでございます。今回の臨時休業の家庭学習の支援に係るICT環境については、最低限整ったと捉えておりますが、学校が再開されてからは、ICT環境が不足しているという旨の問合せはございません。
次に、休校期間における家庭学習についての把握、評価についてです。家庭学習の実態に関しましては、週1回程度の電話連絡で進捗状況を確認したり、学校再開後の課題の提出や、授業の中で、その定着の状況を一人一人の子どもたちから先生がしているところでございます。
次に、オンライン学習についての御質問です。様々な視点での御質問をいただきましたので、一括してお答えいたします。東京都はオンライン学習について、インターネットに接続し、学習アプリケーションまたは教員や民間事業者等が作成したテキストや動画等を活用した学習、同時双方向のオンライン授業などを行うこととしております。オンラインの授業と家庭学習の両方が入っている、そういった定義だと認識をしています。新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐという意味では、1か所に集まって学ぶ必要がないため、いわゆる3密の状況を作り出さないということがメリットになると考えております。一方で、課題については、オンライン学習のための環境が整っていない家庭があるため、教育の機会を均等に保障することが難しいということでございます。本市では、休業中の家庭学習の支援として、先ほど申し上げた学校配備のタブレットパソコンやモバイルルーターの貸与をしてまいりました。
オンライン学習を実施するに当たっては、これまでの教室で行う指導に加えて、オンライン用の新たな指導方法を実践していくことが必要となることから、先生方の負担は大幅に増えるものと考えております。また、保護者の方には、オンライン学習に限らず、家で子どもに学習させるという子どもへの学習への意欲づけなどの負担が生じたものと考えています。
ICTを活用した取組としては、臨時休業期間中に、子どもたちへのメッセージ動画や課題のポイント解説動画の配信を行いました。子どもたちは、動画を見て、自学自習に取り組みました。ふだんは先生からの声かけで学びに向かう意欲を高めるところがありますが、それができないところに課題があると考えております。双方向のアプリケーションの利点である、お互いの顔を見てコミュニケーションを図る、あるいは、先ほど課題で申し上げた学習への意欲を高める、そういった点では、先行実践から学ぶところがありますので、そういったことも含めて検討してまいりたいと考えております。
次に、新しい時代の学校教育の在り方についての御質問です。宮代議員が御指摘のとおり、知・徳・体にわたって学校で学ぶべきことは様々にあると考えております。第六期長期計画で示しているとおり、武蔵野市では、今回初めて、未就学期から学齢期にわたって、子どもの生きる力を育むということを基本施策として位置づけることができました。今年度から全面実施となる学習指導要領では、育成を目指す資質能力として、実際の社会や生活で生きて働く知識及び技能、未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力、学んだことを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力や人間性、こういった3つの柱、知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びに向かう力や人間性、この3つにまとめているところでございます。学習指導要領ではそういった位置づけでございます。
そして、第三期武蔵野市学校教育計画では、今申し上げた学習指導要領に示された資質・能力を育成する教育に加え、自分のよさや可能性を認識し、自らの力を最大限発揮するための自信を高め、意欲を育む教育、そして、多様な他者と協働しながら、よりよい社会をつくっていくために必要な協働する力や、人間性を育むための多様性を生かす教育を施策の基本的な考え方に位置づけております。
このような観点を踏まえ、新型コロナウイルス感染症の出現による急速かつ予測困難な社会の変化の中で、武蔵野市の子どもたちの生きる力を育むために、学校と一体となって教育活動を工夫して取り組んでまいります。
次に、部活動についての御質問です。部活動につきましては、武蔵野市立小・中学校における学校再開ガイドラインに基づき、分散登校が終了次第、中学校新1年生の部活動の紹介のための準備などから、段階を経て再開しているところでございます。また、再開当初は体力が落ちている生徒がいると考えられるため、十分な準備運動を行うとともに、体に過度な負担のかかる運動を避けるなど、生徒のけが防止、あるいは熱中症の対策なども含めて、そういったことに十分留意して各学校にお願いしているところでございます。
学校の施設開放は、学校教育に支障のない範囲で開放し、市民の文化・スポーツ活動の場所として提供しております。6月上旬からは、学校の授業などに影響の少ない、校舎から離れている施設である第三中学校と第六中学校のテニスコートの予約を再開し、6月24日から御利用いただけるよう、準備を進めています。学校は、6月1日から段階的に授業の本格再開を始めたばかりであること、また、青少年関係団体でも、指導者や保護者等、児童生徒以外の方を学校に入れることでのリスクをなるべく減らしたいと考え、学校施設開放については、当面中止としております。再開については、各校の授業や部活動、コロナウイルス感染等の状況を総合的に勘案して、再開時期を検討したいと考えております。
次に、東京都のロードマップのことですが、武蔵野市では現在、一斉登校を実施していますが、これは、学校を元の状態に戻すということではなく、新型コロナウイルスと共存する、学校における新たな生活様式を取り入れながら学校教育を行っていくことであると認識をしています。都立学校のハイブリッド方式のように、学校での対面指導と家庭でのオンライン学習を組み合わせた教育は、現時点では、先ほど教員の負担などを申し上げましたが、考えておりません。今後、再び臨時休業となることがあれば、選択肢の一つとして考えられるものと認識をしております。
次に、不登校児童へのオンライン学習についての御質問です。自己表現が苦手な傾向にある不登校の児童生徒は、独りで取り組むことができるオンライン学習に対してなじみやすいものと認識をしております。今年度はチャレンジルームにタブレットを導入することから、これらのICT機器を活用した学習の効果について検証してまいりたいと考えております。
次に、ICT機器の活用拡大についてですが、第六期長期計画にございますICT機器の活用拡大についてですが、これは、子どもたちが学習の中でツールとしてICTを活用できるようにすることを指しております。これまでは、先生たちが授業の中でICTを活用するための取組を中心に行ってまいりましたが、今後は、子どもたちが自らの学びのツールとしても使えるよう、あるいは共同的な学習に使用するなど、ICTの活用を拡大してまいります。
以上でございます。
129◯市 長(松下玲子君) 失礼いたしました。答弁漏れがありましたので、お答えいたします。
専門家会議の開催目的についての御質問です。武蔵野市新型コロナウイルス感染症対策専門家会議設置要綱というものがございまして、その第1条に目的として、武蔵野市における新型コロナウイルス感染症対策について、意見を聴取するとともに、助言を求めるため、武蔵野市新型コロナウイルス感染症対策専門家会議を設置するとしております。感染症に関する専門家の御意見を聴取し、助言を求め、設置したものでございます。
以上です。
130◯6 番(宮代一利君) 御答弁ありがとうございます。ちょっと端的に確認をさせてください。
まず、部活動の件ですけど、今お話しいただいたとおり、活動としては重要だと。どうもいろいろやり取りの中で、勉強が先で、次がスポーツというふうに位置づけられているような印象を持ってしまうのと、生徒たちもそういうふうに感じていて、早く部活もきちんとやらせてよという声も物すごく生の声として上がってきているので、できればいつも並列で語ってあげてほしいです、メッセージとして。勉強もきちんとしよう、部活もきちんとやりましょう、やり始めるなら同時に行こうというぐらいの、そういうメッセージ性を持って発信してほしいなというのがありますので、部活については、重要性は認めているというふうに理解してよろしいですかという質問にしておきます。
それから、学校施設開放の件ですけれども、今やはり、なかなか明確にお答えいただけなくて、当面というお言葉が出ていたことに非常に不安を感じるのですが、施設開放で活動している、たまたま私はサッカーですけど、野球があったりとか、ちょっと体育館もありますので、ドッチビーがあったりとか剣道とかいろいろあります。皆さんもう本当にじりじりと待ち焦がれていて、子どもたちの運動する機会を何とか確保していくというのは非常に重要だと考えていますので、ぜひ当面とおっしゃらずに、明確な期日をもって示していただき、どうしたら再開できるのかということを本当に考えていただきたい。また、我々育成団体の人間も、大いに協力をしますし、ルールも守っていこうと思っていますので、各スポーツ団体はそれぞれのスポーツの取組についてのガイドラインをきちんと出していますので、例えば日本サッカー協会も、そういったものをきちんと全指導者に向けて発信していますので、そういったものも参考にしながらやっていっていただきたいなということがございます。当面ではなく、いつからやっていただけるか、再度お聞きしたいと思います。
それから、すみません、ちょっと最初に戻って、タブレットの話、数をもう1回再聞き取りしていただいて490という数字だけが独り歩きしているわけではないということはよく分かりましたが、どこかでその確認のメッセージはいただきたかったなというふうに思っていますが、一方で、配った490台が回収されたといううわさが聞こえてきておりますが、これは本当でしょうか。それで、きっと本当なのでしょうけど、申し上げたいのは、一旦配って回収してしまって、今は手元にないわけで、その子たちは家ではできないという状態になっていて、先ほどのお話の中で、もし次が来たら、2波、3波が来たら対応しますよとおっしゃっていますけど、配られたタブレットを使って、まあ配られていなくても家で持っている、環境が整っている子も、本当にオンラインを活用した学習、それが支援になっていたのかどうかということ、それはやはり手ほどきをしてあげて、ある程度導いてできる状態をつくっていくことで、本当に次の2波、3波が来たときに、そういったものが生きていくのではないかなというふうに考えています。なので、別に2波、3波に備えるためだけではなくて、いろいろな意味合いで、今回私は、悪乗りは駄目だという御意見もありますけど、ぜひオンライン学習について、コロナだったからというだけではなくて、いろいろなことが今後起きるのだから、我々はそういうことを知ったのだから、きちんと子どもたちがそれに対応できるような、そういうことを学校でもきっかけづくりをしていただきたいなというふうに思っています。そのことについて、もう一度伺いたいと思います。
それから、そのことに関係して、一番最初の市長との話の中で、例のオンラインで出してきたアンケートの中で、やはり市民の皆さんの多く──という言い方はいけないですね、あれは1,500名余りが集まっていたと。自主的にやって1,500という数字はどうなのかというのは、私は市長にぜひ伺いたいのですけれど、私はすごいのではないかなと思っていて、その中の90%を超える方が、ぜひオンラインで学習をやってほしいというふうに言っていて、多分オンラインで問いかけているので、答えてきた人のほとんどはオンラインに強い人たちだから、当然そういう結果になる──だからその90%超えはともかくですけど、その1,500人を超える方たちがそういったこと望んでいるというのは小さな声ではないと思いますので、それをどういうふうに今後展開していくのかということについて、もう少し具体的に、そしてそういったことを望んでいる方たちに向けた明確なメッセージを私は出していただきたいというふうに思っております。このことについて、今の1,500を超える数字ということに関して、どんなふうにお考えかを伺いたいと思います。
さらに関連して、先ほどのメリットとデメリットの話の中で、先生の負荷がすごく上がると。それはそうですよね。今、ICTリテラシーという言葉を使うと失礼ではないかと私は思うのですけど、そもそも先生たちを採用するときの採用の基準の中に、ICTに関することを知っていてください、これだけできるようになってくださいという基準はないわけです、採用試験のときに。ですから、今急にできてください、やってくださいと言われても、できない先生もいらっしゃるのは当然のことです。若い先生の中では得意な方もいらっしゃるかもしれない。でも、今からそうやってICTをきちんと活用していきましょう、六長にもそういうふうにうたいながらこれからやっていこうとするならば、ぜひ先生たちの負荷を下げるような、軽減できるような何か施策を打って、あるいはお金をかけてでもそういったことを補助していく。あるいは、何でも先生たちに全部やるのではなくて、そういった専門の方たちを、言わば民活、外部委託でもいいですから活用していきながらやるとか、ちょっとすみません、あまり具体的な施策をここで提案することはできませんが、何かそういうことも考えていただけないかなというふうに考えておりますが、そこについてはいかがでしょうか。取りあえずこれで。
131◯市 長(松下玲子君) オンライン学習のアンケートの数の件でございますが、数の大小を問わず、市民の方の意見をアンケートという形で一定期間まとめて集約をして、まとめられたという御努力は、並々ならぬものがあると思いますし、敬意を表したいと思います。その上で、やはりでも公の役割というものがありますので、行政としては、その他、アンケートにお答えになっていない方だったり、また、オンライン学習という言葉そのものの中でもいろいろと解釈があるように、また、各学年によっても、新1年生、新2年生──ローマ字入力は3年生からと今の学習指導要領ではなっております。本当に端末を自身では使えない。他市の例などを見ても、オンライン学習先進地域でも3年生以上という形で、1・2年生は取り組んでいない地域もありますので、言葉の定義や中身や対象年齢など、市としてしっかりと精査なり位置づけなり、考えていかなければならない課題であるという認識を私は思っております。
以上です。
132◯教育長(竹内道則君) 私は3点再質問をいただいたと思います。
部活動については、今の中学生にとってとても重要なことであるとの認識はそのとおりでございます。そのように認識はしているところでございます。
それから、学校施設開放については、様々に御要望があるというふうに承っておりますけども、1つは、例えば学校の再開をして、子どもたちが帰ってから、放課後先生たちが、ほかの人材の方の御協力もいただいているところもあるのですが、消毒をしています。それが学校の校舎の中全般にわたるわけですから、あるいは用具のところもそうですけども、そういった負荷を行いながら授業を今行っているところですので、そういった学校施設開放で外部の方が入るということの中で、それをどう成り立たせていくのかという課題もありますので、現在のところは、当面というふうに申し上げさせていただきたいと思います。
それから、タブレットについては、先ほどの中で224台というふうに申し上げましたが、学校が一斉登校で始まりましたので、回収はしております。学校の中で使うという場面がありますから、そのためもあってタブレットは回収しておりますが、今後、第2波、第3波が来る可能性もありますから、その中で、今回の家庭学習支援として行った活用方法については、全体を少し振り返っておきたいなと思っています。そのために生かせるということがあると思いますので、そういった振り返りはしていきたいと考えています。
それから、今後、オンライン学習を展開する、あるいは拡大していくことについてのメリット・デメリット、先生の負荷という観点でございますが、タブレットを使った、ICTを使った家庭学習の発信の中で、1つが、今まで学校で先生が授業で行っていたもの、言わば子どもたちのライブの授業と、それから1つは、先生が講義形式で一方的に話をする、それをユーチューブなどに載せて行っていく。かなり本質的に授業の在り方が変わってきます、そういう形で行うとすれば。そういった、先生たちがどのように家庭学習支援としてオンラインを使って発信をしていくかということの方法論的な違うアプローチを取らなければいけないということの戸惑いも含めてです。
そういったことでの先生の負荷を考えていかなければいけないし、今学校は再開をしていますので、授業を行っていくというまず第一の先生にとっての使命があるので、まずはそこが第一だと思っていますので、その上で、今後どのように生かしていくのかというのは、先ほど、生きる力の観点で3つの要素があると申し上げました。知識・技能と思考力・判断力・表現力と学びに向かう力・人間性ですが、教科書に書いてあることは知識がたくさんあります。それはやはりこれからも重要なのだと思うのですが、これからの学びが変わっていく中でいうと、その知識については、相対的に低下していくと思います。むしろ答えがない答えを求めていくとか、あるいは、小学校、中学校で得た知識が一生使えるかどうかというのは分からないわけで、それはどんどんブラッシュアップをしなければいけないという意味でいうと、一生学ぶ必要があるわけで、そのための学ぶ意欲をしっかり子どもたちに根づかせていくということも大事だと思います。
そういったことの教育の転換の中で、そういったオンライン授業をどのように使えるのか。一般的に言うと、ICTを活用したものは、どちらかというと知識を得る、授与するというのが活用の方法としては大きく考えられると思うのですけれども、それをどのように活用するかという観点からも、今後さらに変えていかなければいけない、あるいは研究していく要素もあると思っております。
133◯6 番(宮代一利君) ありがとうございます。総務省だと思うのですけど、出しているSociety5.0という動画があるのです。すごい未来を、夢を見せてくれる、政府が作ったとは思えないぐらいすばらしい動画があって、ぜひ機会があったら御覧いただきたいのですけど、その中で、今、教育長が最後におっしゃっていただいたとおり、未来の形は違ってくると。学校についても変わってくると思います。いい悪いは別として、今、中学生が英作文をやるとき、「ヘイ、シリ」とかとやっていますから。携帯相手にぱっぱと検索をして、逆に言うと、知識そのものを自分がどれだけ蓄えているかではなくて、どこかに蓄えられている、要は今クラウドですけども、クラウドに蓄えられている知識をどうやって自分が引っ張り出してきて、それを組み合わせて、次を生み出すのか、アウトプットするのかということに教育の主体は変わってくるべきではないかなというふうに考えています。
でも、今、御議論していく中で、徐々に近づいてきているのかなというふうな気持ちがしました。市長はこの自粛期間中にビデオメッセージを出していただきましたけど、子ども向けに教育長からメッセージを出してほしかったです。家で自粛して、我慢して頑張っている子どもたちのために、勉強も頑張ってね、それから家でできる運動もやろうねみたいな、子どもたち向けのメッセージも、今のお話を伺っていると、ぜひやっていただきたかったなというふうに思いました。
最後に1つだけ、今のこの議論の先に、やはりオンライン学習という言葉だけが先になっていて、その中で、双方向のツールというのがどういうふうに位置づけられるのかというのはなかなか微妙になってしまっていて、例えばさっき市長がおっしゃった、小学校1年生はタイピングはできませんよねと、そうなのですけど、双方向ならタイピングは必要ないですよね、お互いに顔が見えているわけですから、普通にしゃべればしゃべって返ってくるので、むしろ学齢が低いほど、双方向のものというのは非常に有効だと。それから、例えばカメラの配置を全画面で全部配置して見るのと、個別の手元を見ることができるように二重に見ることができて、2人先生を置いて、片方は全体を見ながら発信型をやって、もう一人は、各生徒の自分たちがやっている学習の状態をずっと見ているという形で授業をやるという、そんなことをもう実現しているところもありますので、これが全て正しいということではなくて、いろいろなことが起こっているし、我々も分からないことが起こっているので、双方向というものについても、あまり否定はしないでいただきたいし、というか、臆せずやってみる、経験値だと思います。私も、いい悪いは別として、オンラインはオンライン飲み会が一番最初で、一番親しみやすくオンラインを通じて人と乾杯をするということを通じて、あ、こうやって使うのだということを知るみたいなものがあって、やっているうちにどんどん上手になっていくので、ぜひ今後はチャレンジをしていくという方向で、双方向のツールについて、今後武蔵野市としてどんなふうに取り組んでいくか、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
134◯教育長(竹内道則君) 双方向で、例えばオンライン学習というか家庭学習の支援を行った学校もありますので、そういった形態も、例えば朝の会などで行うというようなこともありましたので、様々な家庭学習支援をする中では意義があった活動もあると思います。もう一つさらに言うと、学校でそれを授業として行っていく際には、通信基盤に対する負荷が同時双方向型のものが一番かかるものですから、そういった課題もあるので、そういったものを踏まえた上での研究検討が必要だと思っております。
135◯6 番(宮代一利君) ありがとうございました。今日はかなり前向きにお答えをいただけたと思って、非常にうれしく思っています。私の周りにはいっぱい小学生や中学生がうろうろしていますので、中学生には、議会の中継も見てねと言っていますので、多分中学生は先ほどの部活の教育長の御発言は大変喜んでいると思いますので、うれしく思います。また、市長にあられては、親子ひろばなど、そういったものを御評価いただいているということで、大変いいお話を聞けましたので、これからぜひ子どもたちのために、さらに進歩したすばらしい武蔵野の教育を展開していただきたいと思います。
以上で終わります。